居安思危 2012 2 19
2012年2月19日の朝日新聞には、このような記事があります。
アメリカ・イラン衝突想定 「頭の体操」
イランの核開発問題をめぐって、
日本政府内で自衛隊派遣を想定した議論が始まった。
防衛大臣は、
「今までの経験に照らして、
法的根拠や(派遣の)可能性があるかということは当然、
頭の体操としてやっている」と述べた。
(以上、引用)
どうせ頭の体操をやるならば、
朝鮮半島有事のことを考えたら、どうでしょうか。
まず考えなければならないことは、
朝鮮半島からやってくる難民のことではなく、
韓国にいる邦人保護の問題です。
その数が、数十人ならば、韓国軍や米軍に頼めるでしょうが、
邦人の数が、数千、数万人になると、
もはや邦人保護を韓国軍や米軍に頼める話ではありません。
陸上自衛隊が、韓国国内において邦人保護をするしかないでしょう。
もちろん、このような事態にならないように、
中国は、北朝鮮を「事実上の自治区」とするでしょうが、
何が起きるか全く予想できない北朝鮮情勢と言えるでしょう。
北朝鮮のミサイルは、アメリカには届かないが、北京には届く。
東京に比べて、北京は、ミサイル防衛が手薄でしょう。
びっくりするようなことを書きましたが、
そもそも「頭の体操」ですから。
「居安思危」(安きに居て危うきを思う)
平時に有事を想定し、危機管理を徹底するという意味。
太平洋戦争前夜 2009 7 25
日本は、なぜ、太平洋戦争に突入したのか。
いろいろな原因がありますが、
そのひとつとして、「欧米と戦って勝てる」と考えたからです。
このような判断になったのは、
日本軍の幹部に、欧米への留学経験がなく、
特にアメリカの国力を知らなかったからです。
とりわけ、中堅幹部には、その傾向が強かったと思います。
その上、情報統制が行われていましたので、
中堅幹部が、「アメリカにも簡単に勝てる」と判断してしまう状況だったのです。
現代においても、似たような状況です。
ある国は、韓国どころか、
日本にも簡単に勝てると判断しても、不思議はないのです。
留学経験がなく、さらに情報統制が行われていると、
このような特殊な判断を招いてしまうのです。
もちろん、金正日総書記が健在ならば、このような誤解は発生しないでしょう。
総書記は、国際情勢を熟知していたからです。
さて、歴史の一こまを紹介しましょう。
1936年2月26日、日本において、青年将校たちが決起。
首相官邸や警視庁を占拠し、政府要人を暗殺。
この事件は、後に、二・二六事件と呼ばれることになりました。
このクーデターを首謀した青年将校たちは、反乱軍として鎮圧されましたが、
この事件を契機として、軍部の発言権が強化されたのです。